競走馬育成シュミレーションの名作ダビスタ
ダビスタはつまらない ?筆者にとってのダビスタはPS版のダビスタが思い浮かぶ。競馬には全く詳しくなかったが、自分の育てた馬がレースに出てナリタブライアン、メジロマックイーン、メジロライアン、ダンスパートナー、ライスシャワー、トウカイテイオー、マヤノトップガンなどの伝説の競走馬と熾烈な争いを繰り広げ日本ダービー、天皇賞、有馬記念、エリザベス女王杯、秋華賞、安田記念などのG1を制覇するサクセスストーリーの興奮は忘れられない。
競馬を知らなくてもダビスタを通して無意識に学べる素晴らしい体験だった。
ダビスタことダービースタリオンは遡ること1991年アスキーからファミコンで発売され(プロデューサー 薗部博之 氏)スーパーファミコン、プレステ、セガサターン、Nintendo64・3DSなど様々な機種で発売されヒットした息の長い作品だ。
しかし3DS版を最後にプレステ3やプレステ4では発売されず時は流れ、2020年の12月10日Nintendo Switch(開発:ゲームアディクト)で発売された。
筆者は、ダビスタのメインイラストの松下進 氏のイラストに懐かしさと、Switch でどんな進化をしているのか期待してダビスタSwitch版を購入したが、正直少し残念な内容だった。その利有を述べていこう。
ダビスタSwitchはつまらない?
そのシステム
ダビスタは自分の競走馬を育ててレースを制覇していくゲームだ。
ゲームの始まりは資金2000万円と牧場と繁殖牝馬一頭(種類はランダム)から始まる。まずは予算に見合う種牡馬から繁殖馬に種付して産まれた子を競走馬として育ててレースを目指す。
レース出場資格は2歳からなので、生まれてから出場できるまで約2年程度の期間が必要だ。なので直ぐにレースに出たいプレイヤーはセリで2歳馬を購入して最短でレースに挑むことも可能だ。
馬を調教する為に各厩舎が掲げるそれぞれの調教方針に共感した所を選ぼう。
美浦【関東】
- 柳厩舎 馬優先、大事に長く使う
- 砂田厩舎 ダート中心のローテ
- 片山厩舎 レースを選んで高勝率
東栗【関西】
- 河合厩舎 良血馬でクラシック制覇を目指す
- 梶原厩舎 厳しく鍛えて2歳から稼ぐ
- 早乙女厩舎 牝馬の扱いが得意
調教は任せることも、自分で行う方も可能。
- 芝 単走 馬なり
- ダート 併せ 強め
- ウッド 一杯
- 坂道
- ポリトラック
- プール
- ゲート など
どんな競走馬に仕上げたいか見据えて、状況に合わせて調教しよう。
レースに勝ちながら少しずつ資金を増やしていくことで牧場の施設を充実させることも可能でダビスタの醍醐味の一つでもある。
- 馬柵
- 診療所
- 温泉
- 飼葉畑
など様々あり資金を増すことで建設可能な施設は増えていく。
ダビスタSwitch の楽しい・面白い点
- レースの臨場感が増した
- 最新の種牡馬、騎手情報
- 親切設計
レースの臨場感が増した
本作はラジオNIKKEI 小塚歩アナウンサーの音声付き実況で、プレステ時代よりも臨場感のあるレースを楽しめる。もちろん映像も過去作に比べて進化している点も注目。
音楽は、一流の作曲家が手がけた曲で、ファンファーレや本馬場入場曲はJRAの実際の楽曲となっておりレースに望む高揚感を上げてくれる。
中央競馬ファンファーレ
- すぎやまこういち
- 宮川泰
- 服部克久
- 川口真
- 鷺巣詩郎
- 早川太海
中央競馬 本馬場入場曲
- すぎやまこういち
- 鷺巣詩郎
- 岩代太郎
- 椎名邦仁
最新の種牡馬、騎手情報
筆者はプレステ時代のサンデーサイレンスやミスターシービー、オグリキャップ、リアルシャダイ、トニービンなどの種牡馬を知っていたが、既に天寿を全うしてしまっている。本作ではディープインパクトなど種牡馬、ジョッキーも新世代に変わっているのは新鮮だった。
親切設計
競馬初心者が知識を身につけられる競馬用語辞典やダビスタをプレイするうえで役立つ情報を得られる競馬チャンネルそして、初心者に目標を設定してくれるチャレンジミッションなど親切な設計も考慮されている。
ダビスタSwitchは
つまらない ・面白くない点
- 全く勝てない
- テンポが悪いロードが多すぎる
全く勝てない
筆者は競馬に関して無知だが、それを差し置いてもとにかく勝てない。始めてから数時間、ゲーム内では数年プレイしたが全く勝てない。
しいてあげるなら、未勝利馬のレースで数回勝ったくらいか。
プレステ版では、素人ながらダービーは全て制覇して海外レースも勝ってきた、だから育てた馬に愛着があったし続けられた。育てた馬の子供達や孫達は期待をかけたし、勝てなくても可愛かった。
しかし本作は、そこまで感情移入できなかった。ゲームということを考えて多少は勝たせてくれないと気分は乗ってこない。
資金はすぐ底をついて破産し2億の融資も受けたが、それでも勝てなかった。
他の口コミを覗いてみたが「追い込み」や「差し」などの戦略は馬群に飲まれて全く使えない「逃げ」「先行」にするしかない、またはディープインパクトの種馬はお金ばかり浪費して金額に見合わない、などの書き込みも少なくなかった。
テンポが悪いロードが多すぎる
ゲームにロードは欠かせない物であり、プレイヤーも受け入れている。しかしロードは確実にゲームを停滞させる、だからロードを感じさせない工夫は開発者は心がけているはずだ。
本作は、許容範囲を超えるようなロードが頻繁に入ってくる。何かの項目を選択することにロード画面が挟まれ、一回のロード時間は短めだが回数がかさむと結構なストレスだ。
それらも相まってゲームのテンポは非常に悪い。
レース→放牧→ロード→カレンダー→ロード→帰舎→調教→ロード→レース→ロード→敗戦→ロード→放牧のループに辟易して続けていられなくなった。
それらを踏まえて
ダービースタリオンSwitch
には星2を贈ろう
本作は現実の馬主のように全く勝てない。ゲームとして何をモチベーションにして続けていいかわからなくなりました。
個人的にはプレステ版はその辺りの調整やバランスがライトユーザーにとって絶妙だったように思いますし、ユーザーインターフェースも本作よりも優れていたように感じます。
もちろん、本作を楽しんでいる競馬に詳しいユーザーもたくさんいますし、ダビスタという素材そのものは素晴らしい物だと思います。