ファミコン探偵倶楽部の
新作 笑み男とは
ファミ探笑み男はつまらない のか?ファミコン探偵倶楽部から完全新作が笑み男が発売された。(発売日:2024年8月29日)遡ることファミコン探偵倶楽部はその名の通り、ファミコンで2作が任天堂から発売された古い作品だ。
Switchでリメイクされ、往年のファンはもちろん、本作を知らなかった若いプレイヤーにも認知される作品となって好評を得ている。
筆者は、Switch版で知りファンになった。そして、当然本作も楽しみにして遊んでみたが前作の2作品を上回ることはなかった。その理由を語っていく。
ファミコン探偵倶楽部 笑み男
のストーリー
空木探偵事務所に警察から探偵の空木に連絡が入った。その内容は、ポンプ場近くで地元の中学校の男子生徒が死亡しているのを発見されたからだった。
空木探偵事務所で助手をしている少年探偵は、空木共に現場に向かい、そこで聞かされたのは、男子生徒の遺体の顔に笑みを描かれた紙袋が被せられていたという内容だった。
実は、18年前にも似たような未解決の殺人事件が発生していた。当時、女子学生の連続殺人が世間を賑わせていたが、警察は世間に伏せていたことがあった。その時も笑みが描かれた紙袋が遺体の顔に被せられていたのだ。
警察は、18年前の同一犯の線で、捜査を開始する。空木らは捜査のサポートとして協力することになるのだった。
事務所に戻って、事件を振り返っている時、同じく探偵助手のアユミが出勤して来たのだった。アユミに今回の依頼内容を告げると、アユミの口から「笑み男」いう巷で話題の都市伝説があることを教えられるのだった。
少年探偵、アユミ、空木らは、「笑み男」の謎を追って独自に様々な場所を訪れ調査を開始する。
ファミコン探偵倶楽部 笑み男
の面白い・楽しい点
- イラストデザインが良くなった
- クリア後のお楽しみ要素
- 新作が出たことが嬉しい
イラストデザインが良くなった
前作のリメイクは、一部でキャラのイラストの出来栄えに批判があった。筆者はそこまで悪く感じなかったが、本作では更にイラストデザインは、丁寧に描かれており、作画崩壊のような絵は確認できなかった。
静止画の紙芝居的なアニメーションばかりでなく、きちんと動きがあるアニメーションが増えたのも嬉しい点だ。そして声優陣のレベルが高いことも付け加えておこう。
クリア後のお楽しみ
クリア後は、ゲーム中に登場する学校の先生からゲーム中の行動の通信簿がつけられる。筆者は「君は結構エッチだね」と評価された。他のプレイヤーの皆さんはどんな評価だっただろうか?
他にも、ゲーム内で流れるBGMを好きなだけ聴くことができたり、好きなチャプターから始めたり、物語の謎を補完するアニメーションを視聴ができたりとクリア後のお楽しみがあるのは嬉しい。
新作が出たことが嬉しい
前作のリメイクをAmazonの口コミを見ると、当初は批判的な意見が多かったが、数年経ってみると、好意的な評価が上回っている。おそらく当時を懐かしむ古参や新規ユーザーの声が多く寄せられたのだろう。
昨今、新規IPの新作は、売れるかどうか未知数の為、メーカーは販売予測がつきやすい続編を製作する傾向がある。
本作は、完全な新規IPとは言えないまでも、古すぎて人によっては、新規IPとも呼べる作品だ。過去に埋もれている作品を掘り起こすような、任天堂がそのような挑戦をすることは、シリーズファンでなくとも嬉しいことだ。
ファミ探笑み男はつまらない
と感じる点
- ストーリーが盛り上がりに欠ける
- インターフェースのストレス
- 聞き込み調査のストレス
ストーリーが盛り上がりに欠ける
連載打ち切りの決まった漫画のような、強引な急展開。主な探偵調査は過去の事件の調査に終始する。第二第三の事件が起こることもなく差し迫った緊迫感がない、これではプレイヤーの当事者意識も低くなってしまう。
物語は前作の方が、古いゲームにしては、良く練られていたようにも思う。空木探偵先生は本作でも肝心な時に不在で、警察から頼られるほどの能力を目撃できないことを付け加えておこう。
エンディング後のアニメーションは、見どころがあり設定は悲しい物語ではあるが、これも急展開で他に解決方法は無かったのか?と強引な印象を受けた。
因みに個人的に轟モータース社長夫妻のその後が気になるが、描かれていなかった。彼らこそ主人公達よりも真実を知る権利があるのではないかと思う。
インターフェースのストレス
聞き込みの選択肢が上下に十字キーを動かして、総当たりで潰していく方式。せめて、携帯モードの際はSwitchのタッチパネルを活かすか、モニター画面の際は選択肢を円型に配置しアナログスティックで直感的に選べないのか。
一回の会話が途切れ途切れになり、その都度、選択肢を往復しなければならず、余計にテンポが悪く不便に感じさせている点が ファミ探笑み男はつまらない と感じる要素の一つだ。
会話を自動で流せる機能は楽なのだが、その機能と合わせて会話の早回しのようなボタンがある。しかし本当に早回しになったいるのかは微妙。早回しできるなら早回しの倍速を選べるようにした方が良かった。
それらを解消するだけでも、プレイヤーの面倒くささを和らげられるはずだ。
聞き込み調査のストレス
聞き込み調査の際の方法は前作と変わらない、選択肢を総当たりして潰す方法。それは前作の欠点だったが今作でも全く解消されていない。
本作は、無駄なアイコンやインフォメーションを無くした全画面表示が可能なのだが、ゲームの進行時には使えず、スクショを撮影するくらいしか活用できない。
全画面表示を活かして、聞き込みをもっと視覚的にできないものだろうか、例えばLAノワールのように、キャラクターの表情の変化で聞き込み度合いが分かるようにしたり
都合上それが難しければ、せめて数値化して聞き込の成否が分かるようにして欲しい。
選択肢もあまり意味はなく、物語の分岐もない、エンディングは1つでも、分岐で他のキャラのエピソード、例えばあのシーンで何故あの刑事があの場所にいたのか?など疑問を回収できる展開があれば
「2周目は他の分岐を選んでみようか」などやり込み要素も増したはずだ。
そういったことから聞き込みが作業的になりすぎ達成感や楽しみが損なわれているのは残念だ。
それらを踏まえて ファミコン探偵倶楽部
笑み男 には星3を贈ろう
絵は綺麗になりアニメーションも追加されて豪華にはなりましたが、ゲームシステムはファミコンからあまり変わっていない。しかも本作の価格はSwitchソフトのフルプライス。(前作は2作セット ボリューム的にも満足感があった)
であるならば、Switchの機能を活かした作品を作って欲しかったのが本音です。
画面は綺麗でシステムはファミコンで良いのなら、任天堂オンライン専用ソフトか、DLコンテンツの方が、間口は広がりファンは増えたのではと思います。
しかし、これで終わるのはもったいないIPだと思いますし、探偵君とアユミちゃんの成長した姿も気になります。続編、オンライン会員専用、DLコンテンツなど続けて貰えたら、引き続き遊んでみたい作品ですね。