鬼武者とは
鬼武者 は、当時のカプコンプロデューサー稲船敬二氏が手がけた時代劇、チャンバラアクションゲームだ。(2001年1月25日発売 カプコン)
ロックマンシリーズを手がけた稲船氏の経験を活かした爽快なアクション活劇とカプコンがバイオハザードシリーズで培った謎解き、不気味な雰囲気を醸し出す世界観が、見事に融合された作品で
主人公の左馬之助に、当時の人気俳優の金城武氏をキャラクターに起用するなど、日本のみならず中国や台湾などアジアで活躍する金城氏の起用は、とても話題になった。
今でこそ、龍が如く、デスストランディングなど、現実の有名人をリアルにモデリングしたゲームはいくつか見受けられるが、精巧なグラフィックで、有名人の風貌を再現する手法は、本作が先駆けではないだろうか。
鬼武者 のストーリー
戦国の世。時は乱れ、武将たちが覇を競い、人々は日々生きるに足る安らぎを失うておった。かの織田信長、桶狭間の戦で討たれしと思われたが、その身にある秘められた力により蘇りたる。それは人の業を超えし存在、幻魔の力であった。信長はその力を操り、この国を地獄と化さんとする陰謀を巡らせておった。
ここに一人、運命に導かれし侍がいた。その名を明智左馬介と申す。左馬介は、血を分かちし従姉妹、雪姫が幻魔に囚われたと知り、その救出のため、命を懸けた旅へと身を投じたのじゃ。
彼の前に現れしは、鬼の一族より託されし不思議なる力、鬼の篭手。この篭手は、幻魔の魂を吸い取り、それを力に変えるという異形の道具。左馬介はその力を手にし、次々と襲い来る幻魔の群れを斬り伏せながら、城を目指した。
旅路の果て、彼は幻魔の陰謀、さらには信長の真の野望と向き合うこととなる。信長が求めしは、この世を越えし闇の支配。人間の欲望をそのまま具現化したかのような計画であった。
左馬介は、その剣と鬼の篭手の力で激戦を乗り越え、ついに雪姫を救い出す。しかし、物語の果てに見えたのは、戦国の闇はなおも深く、この世の平穏が遠き夢のごときものだという現実であった。
鬼武者の面白い・楽しい点
- 世界観が素晴らしい
- 実在人物を見事にゲームと融合
- 選べる武器
世界観が素晴らしい
カプコンは、バイオハザードのような世界観の演出にも定評がある。本作はバイオハザードのような不気味さと、戦国時代の人物や建物を見事に融合して、独特な雰囲気のデザインに仕上げられている。

実在の人物を見事にゲームと融合
鬼武者シリーズは、ナンバリングタイトルは3作品まで発売されているが、そのうち2作品を、俳優の金城武氏をモデリングした左馬之助を主人公に据えて、ゲームと違和感なく溶け込ませている。
セリフが棒読みなど、不自然な点もあるが、有名タレントをモデリングしたゲームの先駆けとも言える、当時としては驚きのコラボだった。因みに2作品目は、伝説的な俳優、松田優作氏を主人公として操作して遊ぶことができる。
歴史上の人物である、信長や後の豊臣秀吉となる木下藤吉郎も登場する。かつて実在した人物の共演もエンタメとして面白い要素だ。
選べる武器
雷、炎、風の特性を持った武器を道中で、手に入れることができ、成長させることができる。大きく戦略性に関わるわけではないが、ゴッドオブウォーのように、自分の好きな武器で戦うことができるのは、ポイントが高い。
鬼武者のつまらない・楽しくない点
- ゲーム設計、操作が不便
- プレイ時間は短め
- 戦闘は単調

ゲーム設計、操作性が不便
古いゲームなので、不便に感じる点もある。例えば、ゲームオーバーになった際に、その場で再挑戦できず、セーブポイントからやり直し、ボス戦であれば、何度もムービーを見なければならない。
他にも回復アイテムが少ない、エリア間の移動がシームレスではなく、階段を上がるにもローディングを挟むなど不便な点が気になる。

プレイ時間は短め
本作は、長く遊べるゲームではない、アクションゲームに慣れた上手い人であれば、1日でクリアできてしまうだろう。
単純に物語が短いので、誰でも割と早くクリアできてしまうので物足りなさを感じる人もいるかもしれない。

戦闘は単調
攻撃は基本的に1つのボタンでの基本攻撃と三つの武器特有の必殺攻撃だ。
弓矢や銃もあるが、それらも使用頻度は高くない。
ダークソウルシリーズのように、敵の動きを研究して、戦略で倒すような要素やアイテムを駆使するような場面も希薄なのでメイン戦法は、兎に角、切りまくれだ!
それらを踏まえて
鬼武者 には星3を贈ろう
それと入れ替わるように、デビルメイクライが発売されて、現在もカプコンの主力IPとなっています。
話を戻しますが、筆者は本作を久しぶりにSwitch版で遊んでみて、時間が経ってもやっぱり面白いなと感じました。最近では、チャンバラゲームって少ないので、カプコンから鬼武者の新作を期待したいですね。