スタイリッシュ
ハッキングオープンワールド
ハッキングオープンワールド ウォッチドッグス2(2016年12月1日発売)とは、UBIソフトウェア が手掛けるオープンワールドアドベンチャー。最先端の監視技術が張り巡らされたアメリカの街を舞台に、プレイヤーが天才ハッカーとなって巨大な組織に挑む作品だ。
都市のインフラや市民の個人情報を一元管理するシステム「ctOS」。この強大なテクノロジーは、政府や企業による徹底した監視社会を生み出し、人々の顔認証データや犯罪歴、交友関係、職業までもが掌握されている。そんな管理社会に抗うべく、プレイヤーはハッカー集団「デッドセック」の一員として、自由を奪う体制に立ち向かう。
オープンワールドならではの自由度の高いゲームプレイに加え、プレイヤーは高度なハッキング技術を駆使し、街のシステムを操ることが可能。監視網をかいくぐり、情報を操作し、組織を欺きながら、自らの信念を貫く戦いに挑む。
社会の裏側を暴き、テクノロジーの支配に抗うスリリングな体験が待ち受ける本作。ハッキングを駆使して世界を変える、その手応えを味わえる一作だ。
ハッキングオープンワールド
ウォッチドッグス2のストーリー
主人公のマーカス・ホロウェイは、サンフランシスコを拠点に活動するハッカー集団「デッドセック」に参加し、強大なテクノロジー企業に立ち向かう。彼らは、都市の監視システム「ctOS 2.0」が市民を管理・操作していることを知り、その真実を暴くために様々なミッションに挑んでいく。
マーカスは、ハッキング技術やガジェットを駆使しながら、都市を自由に探索し、企業の陰謀を暴き、デッドセックの仲間たちと協力して影響力を広げながら巨大企業ブルーム社に挑む。
ウォッチドッグス2の
面白い・楽しい点
- 見所沢山の舞台となるサンフランシスコの街
- 武器やデバイスのカスタマイズ、能力の解放
- ハッキングを駆使しての攻略

見所沢山の舞台となる
サンフランシスコの街
『ウォッチドッグス2』の舞台となるサンフランシスコは、探索するだけでも飽きることがない魅力的なスポットが満載だ。ドローンレースやギャングのアジト、ハッキングポイント、そして街中に散りばめられたグラフィックのマーキングなど、多彩なアクティビティがプレイヤーを待ち受けている。
さらに、街の中には映えるフォトスポットも豊富に存在し、観光気分で街を回る楽しさも味わえる。観光は単なるおまけではなく、キャラクターのカスタマイズに必要なフォロワー(経験値)を獲得するための重要な要素にもなっており、プレイの進行にも大きく貢献する。
サンフランシスコの街並みを存分に楽しみながら、自由度の高い探索とアクティビティでゲームを進めることができる、本作ならではの魅力が詰まった部分だ。

武器やデバイスのカスタマイズ、
スキル能力の解放
キャラクターの能力の解放カスタマイズに加えて、武器やデバイス、ガジェットのカスタマイズも行うことができる。プレイヤーは自分好みのカラーリングを施し、愛着の湧く武器やデバイスを作り上げることで、より個性的なハッカーライフを楽しむことができる。
また、敵対するギャングや警察官を戦わせたり、状況に応じて戦術を有利に進めるスキルも豊富に用意されている。こうしたスキルを解放し、うまく活用することで、攻略をさらに有利に進めることができる。自由度の高いカスタマイズと戦略的なスキル運用が、本作の魅力を一層引き立てる要素となっている。

ハッキングを駆使しての攻略
『ウォッチドッグス2』の大きな特徴の一つは、ハッキング能力を駆使して攻略を戦略的かつ有利に進めることができる点だ。派手にドンパチを繰り広げるのも一つの方法だが、前述のスキルを解放することで、直接的な戦闘を避け、手を汚さずにピンチを切り抜けることも可能となる。これにより、プレイヤーは様々な選択肢から最適な戦略を選び、状況を有利に運ぶことができる。
また、街中では、ハッキングを使ってさまざまなアクションが可能だ。人々の口座からお金を抜き取ったり、盗聴したり、車を操縦したり、さらにはマンホールを爆破するなど、まさにハッカーとしての能力を最大限に発揮できる。さらに、ハッキングパズルやミニゲームなど、知恵を絞って解決する要素も豊富に存在する。
ネット対戦においては、他のプレイヤーとシームレスにハッキングバトルを繰り広げたり、共闘したりすることができる。街を探索していると、突然、世界中のプレイヤーとリアルタイムでハッキングを行ったり、協力してミッションをこなしたりと、オンラインでの楽しみが加わる。これにより、常に新しい挑戦と共闘の要素がゲームに深みを与えている。
ウォッチドッグス2の
つまらない・面白くない点
- キャラクターが前作ほど関心を惹かない
- 攻略が単調
- 街の人々との交流が希薄

キャラクターが前作ほど関心を惹かない
前作『ウォッチドッグス』の主人公エイデン・ピアースは、妹の娘である姪を死なせてしまった過去の後悔と、その死に関与した組織への復讐心を胸に抱えた複雑なキャラクターだった。彼の内面の葛藤や心情に深みがあり、その悲しみと怒りがシカゴの冷たい雰囲気と見事にマッチしていた。エイデンは影の存在として、自己の内面に引きこもる形で物語を進め、その孤独感や復讐心に共感するプレイヤーも多かった。
一方、『ウォッチドッグス2』の主人公マーカス・ホロウェイをはじめとする仲間たちは、カリフォルニアの温暖な気候にぴったりの、陽気でお調子者の集まりだ。大学生のサークルのようなノリで、巨大な組織に立ち向かい、世間を嘲笑いながらその反応をネットで共有し楽しむという、前作とは対照的なアプローチが取られている。マーカスたちは、積極的でポジティブ思考なキャラクターが特徴で、どこか軽やかで自由な雰囲気が漂っている。
エイデンが影で静かに戦った「孤高の存在」なら、マーカスはまさに「陽の表の存在」。その明るい性格と軽いノリが魅力的に映る一方で、筆者にとってはその陽気さに共感することが少なかった。前作のエイデンのように、内面の葛藤や暗い過去を背負ったキャラクターに対して強い関心を抱いていたため、今回のようなポジティブで軽いノリの主人公には、やや感情移入しづらさを感じた部分もあった。

攻略が単調

街の人々との交流が希薄
それらを踏まえて ウォッチドッグス2 には
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本作は、前作を遊んだ人が気づくほどパワーアップしている部分が多いです。サンフランシスコの街を見て回るだけでも面白く、実際のサンフランシスコを忠実にモデリングしているため、まるで観光をしているような感覚になる。美しい景観や街の細部にまでこだわりが見られ、探索する楽しさは格段に向上しています。
しかし、ストーリー性に関しては前作に比べて薄っぺらく感じる部分もありました。シリアスな要素が少なく、サスペンス的なハラハラドキドキする展開もあまり見られなかった。前作のように感情移入できる重厚なストーリーや緊迫感あるシーンを求めていたプレイヤーにとっては、物足りなく感じるかもしれません。