Last of us 待望の続編のはずが
ラスアス2は最低 ? ラストオブアスは、謎のパンデミックにより人々はゾンビ化し文明が崩壊した世界を舞台にしたウォーキングデッドのようなありがちな設定だが恐怖、葛藤、希望、絶望など人間のドラマが優れており、プレイヤーの心を動かす作品だった。(発売日2020年6月19日 開発ノーティードッグ)
本作は前作の期待を背負って発売されたが、蓋を開けてみると、エリーとアビーという2人の主人公が繰り広げる衝撃的な内容に賛否の声が集まり、受け入れられないファンからは炎上の声も多く寄せられた。
筆者は、実際に両作品を遊んで、面白かった点と炎上仕方なしの点を解説していこう。
ラストオブアス2 ストーリー
ファイアフライの拠点から帰還したジョエルとエリーは、ジョエルの弟トミー達が暮らすジャクソンシティに戻り、彼らは安全なコミュニティーを作り生き抜いていた。成長したエリーは多感な年頃を迎え、父親的な存在であるジョエルとの関係に亀裂が入り彼を遠ざけていた。
そんなある吹雪の日、コミュニティー外の警備活動で事件が起きた。
ジョエルとトミーは、警備中に感染者の大群に襲われている女性アビーと遭遇し、彼女を助け彼らの滞在先に送り届けるのだが、実は彼女は過去にファイアフライの生き残りの娘だった。
ジョエルの正体に気がついた、アビーはジョエルに対する復讐心に火がつき、恩人の彼らを仲間と共にジョエル達を無惨に痛ぶるのだった。
エリー達の見回りグループは、ジョエルの連絡が途絶え、帰還していなことを知り、現場に駆けつけるがアビー達のグループと遭遇するのだった。
ラスアス2の面白い・楽しい点
- 歳を重ねたジョエルと成長したエリー
- 美しいグラフィック
- バリエーションが増えた演出やダンジョン

歳を重ねたジョエルと成長したエリー
前作では、プレイヤーはジョエルを操作しながら、エリーを守り時には協力して生き抜いた。
当初、ジョエルはエリーを目的地へ連れて行くことに乗り気ではなかったが、物語が進むにつれて、亡き娘とエリーが重なり親子のような目線となって行く。その心情がプレイヤーの感情と見事に重なってた。
前作をクリアしたプレイヤーならば、先の話が気になっていただろう。時を経た2人に再び出会えるのは嬉しい。
美しいグラフィック
前作は、元はプレイステーション3で表現されたグラフィックだが、それでも美しい映像表現を見せてくれた。本作では更に映像が進化してより美しか緻密に進化。プレステ4、プレステ5、Steam版など高スペックの機種で体験できる。
もちろん、常に映像美など含めて進化していくものだが、ゲームグラフィックの美しさは、完成しつつあるように思う。

バリエーションが増えた演出やダンジョン
本作のダンジョンは、廃墟、大雨、吹雪、森、高層ビル、水中、などの様々なダンジョンが用意されており、傑作と評判だった前作と比べても、かなりパワーアップしている。
敵キャラも、感染者のゾンビ、敵対組織の人間達との戦いが待ち受け、ドンパチで突き進むも良し、ステルスで静かに攻略するのも良い、武器やアイテム、スキルアップも前作よりも充実しているので、プレイヤーの好みにあわせて遊ぶことができ楽しめる。
難易度も超ビギナーから熟練者まで幅広く選ぶことができる。簡単なモードでも丁度良い歯応えのある難易度なのも嬉しい。
ラスアス2は最低 ?
つまらない・面白くない点
- ポリコレ思想が意識されている
- 前作の流れを引き継いでいない
- 演出がありきたり

ポリコレ思想が意識されている
ラスアス2が発売された時期前後の、一部のゲームや映画に共通するのが、行き過ぎた平等思想により、必要性のない演出が付け加えられたり、原作が書き換えられる点だ。
例えば、「人魚姫」原作では白人の主人公が映画で黒人に差し替えられたり。
「ドラクエ3リメイク」では男性や女性がタイプA、Bと区別されたり。
「ホライゾン2」では、女性の主人公が前作より不美人よりに描かれていたり。物語の展開に不要な同性愛の属性が捩じ込まれたり。
アサシンクリードシャドウズでは、弥助という黒人の架空の侍キャラクターが、あたかも真実の歴史上の英雄の侍として描かれていたり。
平等の名の下にそういう事例が増えた。
本作も例外ではなく、同性愛のラブシーンや、アビーという男性よりも強そうな女性が男性を従わせる様子など、ポリコレ的な要素が前作よりも押し出されている。平等のバランスを保つこと自体は理解するが、過剰な演出は目についてしまう。
前作の流れを引き継いでいない
前作は、パンデミック禍を生き抜く物語がメインだったが、本作は人の憎しみによる人との残虐な争い、殺しの螺旋が話のメインとなっており、本作が炎上した大きな理由にもなっている。
物語の発端のパンデミック禍の解決に向かう様子もヒントも示されることはなく、人間同士の殺し合いが描かれる。
しかし、前作を遊んだプレイヤーでキャラクターの考え方や背景を理解していれば、本作のような展開に大きな違和感を感じるのも理解ができる。
キャラクターが物語を引っ張るのではなく、脚本の都合でキャラクターが動かされているようにも感じる。
演出がありきたり
前作でもあげたが、ウォーキングデッドをトレースしたような物語と対立構造で、さほど新鮮さや驚きを感じない。前作では、キャラクター達の魅力や関係性の表現がそれらを凌駕していたからこそ名作と呼べる作品だった。
本作は、前述のようにキャラクター達の行動に疑問符がつく点が多い。敵が人間に移り変わったことで、目を背けたくなる暴力性や残虐さも際立つ。
足場が崩れて大ピンチという、演出もお決まりパターンとなっていることも付け加えておこう。
それらを踏まえて ラストオブアス2 には
星3を贈ろう
この世界で生きる延びるには、恨みを買ったり復讐もあるでしょう、しかしそれを物語の軸に置いてしまうと殺人ゲームになってしまう。復讐が良い結果を生まないのは既に多くの人が知ってる。
例えば一作目の癒しの場面キリンの群れや本作に登場したシマウマ「何故か動物のゾンビは存在しない、そこに抗体の秘密があるのでは?」など人との抗争を交えつつ、話を本質の問題解決に広げられたのではないか?
例えば、動物を捕獲や奪い合うミッションなど新しいクエストも考えられた。
テーマが復讐や抗争であった為に、続編への兆しも見えないように感じました。発売時期もコロナ禍とも重なっており、だからこそ兆しのある団結や結束による希望のある話が見たかったですね。
復讐によってこのゲームの未来も途絶えてしまったのか?復活するのか?さてどちらでしょうか。