スタイリッシュアクションの元祖
デビルメイクライ5は凡ゲー か良ゲーかについて。デビルメイクライは2001年に、神谷英樹氏の制作指揮のもとで第1作が発売された。以降、カプコンの看板作品として成長した作品だがしかし、当初はバイオハザードの3作品目として開発をスタートするのだが、
制作途中の製品があまりにも、皆が想像するバイオハザードとかけ離れていた為に、制作を統括するバイオハザードの生みの親である三上真司氏の判断で新規IPとして生み出された経緯がある。
本作のデビルメイクライ5(2009年3月8日発売)は、神谷、三上氏は関わっていないが、シリーズの特徴でもあるスタイリッシュアクションは更に発展している。
そして、シリーズを重ねるごとに進化を重ねる一方でマンネリ化を感じるユーザーや、新規ユーザーが入り難い問題も生じて、凡ゲーか良ゲーかで意見が分かれた本作。
そのあたりをプレイした感想から語っていこう。
デビルメイクライ5 ストーリー
魔剣教団事件から数年――。
地方都市レッドグレイブ市に、突如現れた異変。
巨大な樹木が街の中心を貫き、血を吸う根が人々を襲い始めていた。悪魔退治を生業とする青年ネロは、移動式便利屋「デビル メイ クライ」のトレーラーでレッドグレイブに急ぐ。
彼に武装を提供するパートナー、自称“武器職人”のニコとともに。失ったプライド、奪われた力。
ネロには、取り戻すべきものがあった。湧きだした悪魔どもを蹴散らしつつ、異変のただ中へと突っ込む。
愛剣レッドクイーンが唸り、連装銃ブルーローズが火を噴く。そして右手に光るのは――
対悪魔用義手型兵装。「いいね…暴れまくってやる!」
デビルメイクライ5
楽しい・面白い点
- 個性的なキャラクター達
- 各特性を持った主人公達
- いちいちカッコいい演出
個性的なキャラクター達
『デビル メイ クライ』といえば、やはり真骨頂は“スタイリッシュアクション”。
そして、その華やかなアクションをさらに際立たせているのが、強烈な個性を放つキャラクターたちだ。
シリーズの象徴であり、永遠のカリスマとも言えるダンテを筆頭に、若き戦士ネロ、謎多き男ブイ、そしてトリッシュ、ニコ、レディといった面々が、それぞれ異なる魅力と背景を携えて物語を彩る。
彼らの存在が、バトルだけでなく作品全体の世界観をより濃密で鮮烈なものにしている。
各特性を持った主人公達
ダンテは、シリーズ初代からお馴染みの銃と剣を駆使した華麗な戦闘スタイルを継承しつつ、本作ではついにバイクまでも武器として振るうという豪快な戦いぶりを見せる。
ブイは、自らは直接戦わず、魔獣シャドウやグリフォンといった従者に指令を下して戦うスタイルが特徴的だ。必殺のナイトメアを召喚し、超能力や悪魔的な力を操るその戦い方は、ミステリアスかつ異彩を放つ。
ネロは、銃や剣に加え、武器職人ニコが手がけた義手型武器「デビルブレイカー」を駆使し、新たな力を戦場で解き放つ。多彩なアクションと戦術が融合した戦闘は、彼ならではの攻撃的な魅力を放っている。
いちいちカッコいい演出
『デビル メイ クライ』シリーズの代名詞とも言える“スタイリッシュアクション”は、本作『デビル メイ クライ 5』でも健在だ。
操作感の爽快さはもちろん、武器の造形美、キャラクターや衣装のデザイン、楽曲、そしてムービーシーンに至るまで、あらゆる場面に「カッコよさ」が徹底的に仕込まれている。プレイ中は常に、映像作品さながらの演出がプレイヤーを魅了し続ける。
デビルメイクライ5は凡ゲー?
つまらない・面白くない点
- 探索要素に乏しい
- 初見には理解しづらい物語
- 操作が難しい
探索要素に乏しい
本作は、『ゴッド・オブ・ウォー』のようにアクションに探索要素を組み合わせた構造ではない。
A地点からB地点へと直線的に移動し、その道中で順次戦闘をこなしていく、いわば、同社の往年の名作『ファイナルファイト』を彷彿とさせる古典的なスタイルに近い。
そのため、『ゴッド・オブ・ウォー』のようにプレイヤーの好奇心を刺激するダンジョン探索や寄り道要素はほぼ存在せず、その点はやや物足りなさを感じるかもしれない。
初見には理解しづらい物語
初代から『デビル メイ クライ 5』まで、シリーズの物語は一貫して繋がっている。
そのため、本作から初めて触れるプレイヤーにとっては、どうしても説明不足が目立つ場面がある。
「このキャラクターは何者なのか?」「なぜこの人物とあの人物は親しげなのか?」シリーズ未経験者は、そうした疑問を抱えたまま物語を追うことになり、置いてけぼり感を覚えるかもしれない。
一応、その不足を補うための解説は用意されているが、文章を読ませる形式にとどまっており、過去作を知らなくても自然に物語へ没入できるような演出やゲーム体験があれば、より親切で、なおかつ作品の魅力も一層引き立っただろう。
操作が難しい
本作は三人のキャラクターを操作しながら物語を進めていくが、それぞれのコマンド体系が大きく異なり、慣れるまでが難しい。これを多様性として楽しめるプレイヤーもいるだろうが、シリーズ未経験者やアクション初心者にとっては、本作の核である“スタイリッシュアクション”の真価を味わうまでのハードルは高い。
難易度を下げれば、ボタン連打でも勝てるようになるものの、それでは達成感や爽快感に欠け、物足りなさを感じる場面も出てくる。このあたりのバランス調整は、今後の課題として残るだろう。
それらを踏まえて デビルメイクライ5 には
星2.5を贈ろう
デビルメイクライ5では、新キャラや進化したアクションや成長要素などパワーアップした部分はあるのですが、例えば似たような作品のゴッドオブウォーと比べると、ドラマ性や謎解きや探索要素などの密度が物足りなく、凡ゲーとまでわ言わないが、普通に感じました。
キャラの個性はユニークなだけに、それを遊びの幅に生かし切れていないのは残念でしたね。
















