シェンムー ここから始まったオープンワールドの概念

シェンムーはオープンワールドの元祖

オープンワールドの元祖 シェンムーとは?

シェンムーはオープンワールドの元祖 と呼ばれる歴史的な名作。1999年12月29日 ドリームキャスト で セガ より発売された作品。 プロデューサーは鈴木裕 氏。

鈴木 氏は、80年代にハングオン、スペースハリアーやバーチャレーシング、90年代にバーチャファイターなど当時、誰も見たことのないような表現と技術でアーケードゲームの世界で革命を起こし多くの人々を驚かせ熱狂させてきたセガの開発部 SEGA AM2研のプロデューサーです。

90年代、ソニーが94年にゲーム業界に参入しプレイステーション、セガのセガサターン、遅れて96年に任天堂のニンテンドー64が次世代ハード戦争と呼ばれる、三つ巴の戦いを各社競い合っている中、

サターンを撤退しセガ、最期のハードになるドリームキャストで新たな展開を打ち出しセガは勝負をかけました。

その目玉の1つがアーケードゲーム開発の第一人者 鈴木裕 氏が開発を指揮するコンシューマー向けゲーム『シェンムー』だった。

シェンムーはオープンワールドの元祖 ドリームキャストの遺産

ドリームキャストは、結果的に失敗してしまうのだが、ドリームキャストはネット対戦を家庭用ゲーム機に先駆けて導入したり、コアなゲームファンの心を掴む作品や後々にスタンダードになる作品や名作・迷作を多く産みだし、ゲームの歴史に大きな爪痕を残したのです。

  • サクラ大戦
  • 魔剣X
  • 作ろうシリーズ
  • ジェットセットラジオ
  • ルーマニア203
  • 3D格闘ゲームの基本となるバーチャファイター。
  • インタラクティブシネマの元祖D2。
  • 人工知能を先取りしたシーマン。

オープンワールドの元祖と呼ばれるシェンムー。

シェンムーはオープンワールドの元祖

シェンムーのストーリー

物語は 1980年代の横須賀にある小さな町 山の瀬 の 芭月武館 で悲劇的な事件が起こった。

その日は 雪から雨に変わった 凍えるような寒い日 主人公の高校生 芭月涼は 自宅のある芭月武館へ帰宅 すぐさま道場の異変に気がついた。

何者かに傷つけられた 家政婦の稲さん 道場から放り出されて倒れる 門下生の福さん ただならぬ雰囲気の中

道場の中では 龍の紋様の拳法着を着た鋭い目つきと殺気を纏った男と対峙する 父 芭月巌。

拳法着 の男は「鏡はどこだ」と尋ねる。 

しかし巌は答えない。

男は 主人公の涼に手をかける 抵抗するが手も足も出ない涼 息子 の命と引き替えに再度 男は 鏡 の在り処を尋ねる。

ついに巌は、鏡の在り処を白状するのだった。

巌「待て!鏡は桜の下に埋めてある」

龍鏡 と呼ばれる鏡を手にした男は続ける。

「趙孫明(チョウソンメイ)を知っているか」

男と趙孫明と巌 3人の間には因縁があるようだ。

「最期は武術家らしく死なせてやる」

そう告げ男は 巌 に致命的な一撃をみまい道場を後にした。

巌を抱き寄せ、懸命に父へ声をかける涼に、巌は「愛すべき友を持て」と遺言を残し死したのだった。

巌を殺めた男の名は 藍帝。

中国の謎の組織 蚩尤門 の幹部。

涼は何故 父が殺された のか 知る為 そして父の敵討ちを誓い、藍帝と蚩尤門の行方を追うのだった。

物語はここから始まる。

藍帝

シェンムーの楽しい・面白い点

  • ストーリーに縛られないゲーム性が魅力
  • 物語の進行に関係ない要素
  • シェンムーの世界の中で暮らす住民の生活
  • キャラクターとの会話は全てフルボイス
  • 自分なりの遊び方がある

ストーリーに縛られないゲーム性が魅力

壮大な物語の予感を感じるシェンムーだが、その本質は物語の進行ではなく、物語の舞台である横須賀ドブ板の世界で好きなように遊ぶ、自分の過ごしたいように過ごすことが、このゲームの本質であり、

ストーリーは当然、大事なテーマではあるが、この世界を楽しむ為、触れ合う為の要素やガイドに過ぎない。

現在では、オープンワールドと呼ばれる大ヒット作品は沢山存在するが、グランドセフトオートやレッドデッドリデンプション2なども、

物語を楽しむことよりも、ゲームの中の世界に触れて見て楽しむことに重点を置いている。

その元祖は、シェンムーだと断言しても言い過ぎではないだろう、事実、グランドセフトオートの開発者はシェンムーの影響を公言している。

シェンムーのガチャガチャ

物語の進行に関係ない無駄な要素

シェンムーの魅力の1つは、なんといっても寄り道です。シェンムー1の舞台ドブ板にはゲーセンやコンビニ、などゲームの進行にあまり関係ないが、魅力的なコンテンツが多数あります。

ゲーセンの中では実際にスペースハリアーやハングオンなどのゲームを楽しむことができます。当然、クリアすることもできるのですがシェンムー本編には一切関係ありません。

コンビニでは、ラジカセの音楽を購入したり、お菓子を買うとクジが引けます。クジに当たると、ラジカセやセガサターンのソフトをゲットできますが、シェンムー本編には一切関係ありません。

山の瀬では、昔ながらの駄菓子屋があります。ガチャガチャと呼ばれるクジを引け、景品のフィギュアをゲットできますが、シェンムー本編には一切関係ありません。

涼の家の中では、タンスの棚や、引き出しを開けることができますがシェンムー本編には、あまり関係ありません。

本編には関係なくとも、どれだけこの世界で楽しく過ごすか、それが大事。

原崎望

シェンムーの世界で暮らす登場人物の生活

シェンムーの中の住民は、それぞれの生活がある。

魚屋の信吉おじさんは朝には店で働き、夜になれば飲みに行き酔っ払って家に帰る。

コンビニで働く近藤さんは、朝は港でフォークリフトで積荷を運び、夜はトマトマートでバイト。

このような行動パターンをそれぞれが持ってシェンムーの世界の中で生きています。

登場人物全員に名前がついている。

例えば

  • ホットドッグ屋のトム・ジョンソン
  • ジーンズ屋ウォータードラゴンの店主 赤坂和夫
  • 弁当屋の沢野ひさか
  • コンビニトマトマートでバイトする平野美奈子
  • 理容院前田の娘 前田ミキ
  • ハンバーガー屋の青木基幸
  • ヒロインの原崎望

など他数百人、脇役から通行人まで全員に名前がある。

キャラクターとの会話は全てフルボイス

驚かされたことは、全員フルボイスだということ。

今ではフォールアウト4やスカイリムなど全キャラクターが喋るオープンワールドゲームはありますが、当時シェンムー以外では、無かったのではないだろうか。

メインキャラクターのみ喋るゲームやセリフの一部のみ、喋るゲームはよくあるのですが、全フルボイスは現代でもあまり存在しません、お金がかかりますしね。

シェンムー、ゲーセン、ハングオン

自分なりの遊び方がある

シェンムーの魅力は、プレイヤーにより遊び方が変わる点。

  • ゲーセンに入り浸り、懐かしのゲームを遊ぶ
  • 港でフォークリフトの積荷運びのバイトに明け暮れる
  • 全員に話しかけてみる
  • ストーリーを進める
  • 町の住民達に密着して1日を観察する

どんな遊び方をしても、問題ありません。だからこそ当時これまでの、シナリオに沿った遊び方のゲームに慣れた人達は戸惑った部分があるそうだ。

シェンムーはオープンワールドの元祖

シェンムー2 香港に舞台を移し更に世界が広がった

シェンムー2は、1を改良し、良いところは引き継ぎ、更に遊びやすく、ギャンブルの導入やバイトのバリエーションの増加など、より深い作品に仕上がっている。

香港という主人公にとって未知の土地が舞台のシェンムー2では、仲間が大きな役割を果たす。

シェンムー1でも仲間と助け合うシーンはあった。貴章と共闘したマッドエンジェルスとの対決や港でバイトを紹介してくれる五郎、仕事を指導してくれたマークなど。

しかし、今回はより深い人間模様や絆が描かれる。

  • 涼の香港での生活の面倒を見る文武廟で老師を務める麗しき女性 紅秀瑛(コウ・シュウエイ)
  • 文武廟でお手伝いとして働き、涼に想いを寄せる少女 薫芳梅(クン・ファンメイ)
  • ギャングのボス レン
  • 気の強い女性のジョイや悪ガキのウォン
  • 藍帝の配下、黄天会の斗牛(トギュウ)とユアン

など、より濃密な物語が繰り広げられる。

シェンムーはオープンワールドの元祖

シェンムー つまらない・面白くない点

  • リアルでないところが残念
  • 完結していない

シェンムーは、リアルな世界観を表現した作品ですが、それにより不自然さを際立たせてしまっている部分もあります。

例えば、涼は自販機でジュースは飲めるのに食事を一切取らない、風呂に入らない、いつも同じ服を着ているなど。

そして、シェンムーで1番残念なことは、途中でセガがハード事業から撤退した為、シェンムーは中途半端な所で終わり完結しなかった点。

シェンムー3

シェンムー3 E3にて突如の開発発表

2015年 アメリカのゲームイベントE3で突如発表された シェンムー3 。舞台に登壇す鈴木裕 氏。

セガを退社している鈴木氏だが、クラウドファンディングなどで資金調達の目処が立ち続編の開発が決定。

クラウドファンディングの資金調達でギネス記録を達成するなど、多くのファンがシェンムーを待ち望んでいたことが窺えますね。

筆者もその1人で、もちろんクラウドファンディングに参加しました。

発売は2019年11月です。

肝心のゲーム内容は?

シェンムー2 のエンディングの 白鹿村 から物語が展開され、オープンワールドの舞台となる鳥舞(チョウブ)。

や三国志的な知的な戦略を生かした戦い、キャラクター親密度システムなど魅力的なコンテンツが用意されるようだ。

シェンムーはオープンワールドの元祖だが期待し過ぎは禁物

オープンワールドの元祖としてトリプルAタイトル並みの期待感を抱きますが、グランドセフトオートのような美しく広大な世界を作ろうとすれば、

クラウドファンディングの資金調達ではトリプルAタイトル作品は作れません。

そして、セガで使えたバーチャファイターなどのモーションは今回、応用出来ない為、戦闘も制限せざる得ない事情もあり、

一部の人達から、画像や動きが悪いなどの不評があるようです。

しかし、トリプルAタイトル作品のグラフィックと比べなければ、十分に美しい映像と世界観を表現していることが確認できます。

シェンムーは3が発売されること、鈴木裕 氏や当時のシェンムースタッフが、また一緒にゲームを開発すること、20年待ったシェンムーファンの時計の針がまた動き出したことに意味があるのではないか、そのように思います。


それらを踏まえてシェンムー1&2には星4を贈ろう

発売当時を知らない世代に遊んで欲しい作品。黒電話や駄菓子屋、 ヤンキー など昭和時代の街の風景や人々、それを知らない世代にも、どこか懐かしい感覚を覚えます。ゲームだからこそ世代を超えてその時代の空気を感じられるのではないでしょうか。 オープンワールド というジャンルの概念も無かった時代にシェンムーはフリーという呼び方のジャンルで発表されました。その言葉通り、遊び手に遊び方を委ねる フリー な作品です。

シェンムー3は賛否両論

シェンムー3 クリアしての感想

2020.01.13