3度目の正直でわかったファイナルファンタジーXの魅力
ファイナルファンタジーXの魅力 は正直、リアルタイムでは分からなかった。それはまだ筆者が子供だったせいもあり途中で投げ出したのだった。(プレイステーション2 2001年7月19日 スクェアより発売 売上世界累計800万本以上)
ゲーム性自体は 面白かったが 色々やりたいこともあり 時間を忘れて遊ぶこともなく ゲームを続けることを忘れていた。
もともと FF8以降は 恋愛的な要素 が加わったり グラフィックがリアル路線に変化(FF9を除く)した為 デフォルメされたキャラクターの時には感じなかった 恋愛的な要素 や 中二病 っぽい描写が、生々しく感じ 気持ち悪く 思っていた。
しかし、友人の家に居候した時にFFXが置いてあったので、2回目の挑戦。キマリの決闘まで進んで、キマリの成長を放置したが為に詰んでしまい、またもや放棄。
3度目の正直で、周りのエンディングに対する評価もあり再々プレイ、キマリもしっかり育て無事にエンディングまでプレイしたのだった。
このFFは邪道だけど楽しかった、そして大人になって気づく点もたくさんあった。

ファイナルファンタジーXの魅力 はその儚いストーリー
物語の始まりの舞台は 近代的な世界「ザナルカンド」そこで行われる人気のブリッツボールというスポーツ大会でエース選手として活躍する主人公のティーダ。
ティーダにはトラウマがあった、彼の父親ジェクトもブリッツボールの選手で、国民の伝説的な英雄だった。しかし父親はティーダと妻であるティーダの母親を残し突如、行方不明に。
彼は父ジェクトの背中を追いかけて、いつしかブリッツボールの選手になった。
その日はザナルガンド、ティーダの出場する試合があった。
しかし、ブリッツボールで熱狂する観客やザナルガンドの国民をを一瞬にして恐怖に陥れたのは、試合ではなく、突如街に現れた怪物シン。
ティーダは仲間のアーロンと訳も分からぬままなんとか命辛々ピンチを脱したが、異世界スピラに飛ばされる。
そこでリュックというアルベド族の少女に救われる
道中でユウナと出会い、このスピラの世界は1000年後の世界で、自分の住むザナルカンドは遺跡なっている事を知るのだった。ティーダの住むザナルカンドを襲ったのもシンだ。
唯一シンを倒せるのは召喚師が会得できる究極召喚のみ、ユウナはシンを倒すための究極召喚を会得する為に召還士になったことをティーダは知る。
シンと遭遇すれば自分の世界に帰る事ができるかもしれないと彼は考えていた。そしてユウナのシンを倒す旅にガードという立場で、ワッカ、ルールー、キマリと共に旅に出る。道中、最初に出会った少女リュック、そしてアーロンと再会し共に長い旅の末、ザナルカンドにたどり着いたティーダを待つのは過酷な事実だった。
ファイナルファンタジーXの楽しい・面白い点
- ストーリーが美しい
- 感情移入できる個性的なキャラクター達
- FFで初めての音声
- スフィア盤によるキャラクターの成長
ストーリーが美しい
本作のストーリーは、シンを倒すという明確な目的があり分かりやすい内容となっている。寄り道や攻略要素などお楽しみもあるが物語の芯がしっかりしているので、大筋の話を見失わない。
大きな目標であるシンを倒すことができた後での仲間との別れは、この冒険の終わりが自分自信の旅の終わりのように感情移入させる美しい内容だ。
個性的なキャラクター
坂口博信 氏の手がけていた頃のFFは、人の弱さや葛藤、命の儚さ、使命など、キャラクターの生き様が描かれていた。(FINAL FANTASY X は北瀬佳範 氏がプロデューサーを務め、坂口氏はエグゼグティブプロデューサーを務めた)
それは、たとえ2Dのドット絵からでも鬼気迫るものを当時、幼いながらに感じた。
しかし、坂口氏の手から離れたFFは、いつしかキャバクラかホストクラブのような美形キャラクター達で埋め尽くされてしまったように思う。
しかし、本作のキャラクター達は、リアル路線ではあるがバラエティ豊かな、それぞれトラウマを抱えた弱みを持つ人間らしい一面を見せており、感情移入することができた。

FFで初めての音声
本作で初めてFFに音声が付いた。これは良い面も悪い面もあるだろう、しかしキャラクターの感情を豊かに表現するには、声は大きな役割を果たしている。
- ティーダ(声:森田成一)ブリッツボールの伝説的選手ジェクトを父に持つ少年。ザナルカンドのブリッツボールチーム『ザナルカンド・エイブス』でエースとして活躍、試合中に街がシンに襲われ、1000年後の異世界スピラに迷い込み、元の世界に帰る為、ユウナの旅に同行することになる。
- ユウナ(声:青木まゆこ)シンを倒しうる唯一の方法“究極召喚”を得るため、聖地ザナルカンドを目指す召喚士、10年前にシンを倒した大召喚士・ブラスカを父に持つ。
- ワッカ(声:中井和哉)召喚士ユウナを守るガード。ビサイド島のブリッツボールチーム“ビサイド・オーラカ”の選手兼コーチ。
- ルールー(声:夏樹リオ)ユウナのガードを務める黒魔道士。ユウナを妹のようにかわいがっており、ワッカの幼なじみでもある。恋人をシンに殺された過去を持つ。
- キマリ(声:長 克巳)ユウナのガードを務める獣人種族『ロンゾ族』の青年。彼女を守る強い意思を持つ。過去のある出来事によりロンゾ族の誇りの象徴であるツノを失う。
- アーロン(声:石川英郎)ティーダやユウナを導くため、旅に同行する伝説のガードとして知られる剣士。かつてティーダの父ジェクトともにユウナの父・大召喚士ブラスカのガードとして旅をした。
- リュック(声:松本まりか)アルベド族の少女。スピラでは禁止されている機械の扱いに長けた種族である。究極召喚以外の別の手段で世界を救う方法を探しているが、ガードとしてユウナの旅に同行する。
- シーモア(声:諏訪部順一)人間とグアド族のハーフでグアド族の族長を務め、異種族間の架け橋となる人物として期待されているエボン四老師のひとり。
スフィア盤による成長システム
FFといえば、毎回新しい要素を取り入れた挑戦的な作品である。それは、グラフィックであったり、ジョブチェンジやジャンクション、召喚獣の装備やマテリアシステムであったり。
本作は、スフィア盤という成長システムを採用しており、すごろく状の盤に記されたマップの経路を、進みながら能力を獲得して成長して行く。

ファイナルファンタジーXのつまらない・面白くない点
- フィールドの廃止
- キャラクターがよりリアルになり喋ることで、こっぱずかしいセリフなどが不自然
- ヒロインのユウナが主人公の名前を君としか言わないのは寂しすぎる
フィールドの廃止
慣れてしまえば問題ないのだが、街の外に出て次の町やダンジョンを目指す、従来のFFのように外の探索をする楽しみは無い。

キャラクターがリアルになる弊害
ドラクエとは違いキャラクターがリアルになることで、見てるこっちが恥ずかしくなる、中二病全開なセリフなど、デフォルメキャラであれば気にならなかった事が気になる。例えば、主人公とヒロイン ユウナとのキスシーンなど生々しい場面は、だいぶFFから逸れた趣向のような気がする。
ヒロインとの関係
ヒロインとのキスシーンがあったにも関わらず、ユウナは主人公の名前を君としか言わない。2人は心惹かれ合う仲のはずなのに、それはあまりに不自然だ。あえて、君=プレイヤーを狙ったのなら、それで興奮するプレイヤーは、ちょっと気持ち悪い。
それらを踏まえて
FFX には星4を贈ろう
最初は微妙だなと感じていたFINAL FANTASY Xですが、物語が進むとどんどん引き込まれて行きましたし、新しいFFを受け入れるきっかけとなりました。しかし、筆者の楽しめたFFは12が最後でしたので、XとXiiは、筆者にとって最後のFFとなりました。(FF13は我慢できず途中放棄)これら以降は、FF派生作品も含めてアイドルゲームのようなファンタジーとかけ離れた黒歴史のSF作品となってしまったのは、個人的に残念ですが、このXは素晴らしいFF史に刻まれる物語だと思います。(画像はX2も含まれますが記事はXについてのみです。)